不妊治療というと女性が治療するものと思われがちなのですが、実は原因の半数は男性にあるということはあまり知られていません。徐々にではあるが、男性の受診率も高まり、近年は精子減少症や無精子症で治療を始める男性も増えてきました。

この度、東京都は男性の不妊治療にかかる費用に対して、自己負担が半分程度になるよう上限15万円を独自に助成する方針が決まりました。男性不妊治療に対する助成金制度は、すでに2014年度に三重県が全国に先がけて実施し、この流れが全国的に広がりつつあります。

 不妊症に悩むカップルは6組に1組の割合といわれるが、日本では不妊症といえば女性の問題という先入観が少なからずあり、また治療できる不妊治療医療機関は大半が婦人科であり、一般男性が気軽に受診できる医療機関は少ない。
しかし、不妊原因の約半数が男性にもありうるという啓発活動も進み、夫婦揃っての受診や男性が単独で検査を受けることも少しづつ増えてきました。

無精子症は「閉塞性無精子症」と「非閉塞性無精子症」に分けられます。閉塞性無精子症の場合は、高い確率で精巣内精子の回収が可能なのですが、非閉塞性無精子症の場合、精巣内で精子が造られているかいないかは実際に手術を行わないと判らないのです。この場合の手術は、保険適用外のため自費診療となり、30?50万円程度が必要となるため、男性患者は精神的・肉体的な負担に加え、経済的も負担大きくなっています。

この度、東京都が男性不妊治療に対する助成金をスタートさせるということで、不妊症全体がカバーされるような助成金制度が全国の自治体に広がり、患者の経済的負担が少しでも軽減され、夫婦揃って受診しやすい環境が全国的に整えられていくことが期待されています。