男性不妊と鍼灸治療 — 東洋医学の力で「精」を整え、授かる可能性を高める
「検査は女性中心」になりがちですが、妊娠は“ふたりのプロジェクト”。男性側のコンディション調整は、妊活全体の成功率を押し上げます。東洋医学では“腎(じん)”と“精(せい)”を核に、体質からアプローチします。
なぜ「男性側の最適化」が重要?
- 精子の質(数・運動率・形態・DNA断片化)は日々の体調と生活習慣に左右される
- 採卵・移植の効率:女性側の負担を減らし、少ないチャンスを最大化
- 東洋医学は“整える”ことが得意:血流・自律神経・睡眠・ストレス耐性・腸内環境など、下地を底上げ
※医療行為(診断・治療)は医療機関で。鍼灸は補完代替医療として体調・体質を整えるサポートを行います。
東洋医学の見立て:キーワードは「腎」と「瘀血」
① 腎精不足(じんせいぶそく)
東洋医学で生殖力の源とされる“腎精”の弱り。
疲れやすい/腰膝がだるい/夜更かしが多い/冷えやのぼせ。
② 瘀血(おけつ)
血の巡りが滞り、骨盤内・陰嚢の微小循環が低下。
肩こり・目の疲れ・刺すような痛み・舌の暗赤など。
③ 肝鬱(かんうつ)ストレス型
自律神経アンバランスでホルモン軸に波。
イライラ・胸脇の張り・睡眠の質低下。
④ 痰湿(たんしつ)代謝低下型
食べ過ぎ・脂質過多・運動不足で“湿”が溜まる。
体が重い・むくみ・胃もたれ・生活習慣病リスク。
鍼灸で期待できるサポート
- 骨盤内・陰嚢の血流改善:毛細血管の巡りを高め、精子の働きの土台を整える
- 自律神経の調整:睡眠の質向上、ストレス耐性の向上、夜間の回復力アップ
- ホルモン環境の整備:東洋医学的には“腎”を補い、全身の調和を図る
- 冷え対策:陰嚢温度の適正化を意識した全身調整と生活指導
※効果の感じ方には個人差があります。精液所見は生活習慣の影響を受けやすいため、3か月(精子の成熟サイクル)を目安に取り組むのがおすすめです。
よく使う経穴(ツボ)の一例
目的 | 主な経穴 | ねらい |
---|---|---|
腎を補う | 腎兪・太渓・関元・命門 | 生殖の源“腎精”を養う |
血流を促す | 三陰交・足三里・中極 | 骨盤内・下肢の巡りを底上げ |
ストレス緩和 | 太衝・合谷・内関・百会 | 自律神経の安定化・睡眠の質向上 |
冷え対策 | 気海・関元・命門(灸) | 体幹の深部から温める |
※体質により配穴は個別に最適化します。上記は一例です。
施術の流れ(当院)
- カウンセリング:既往歴・生活習慣・睡眠・ストレス・冷え・胃腸・運動状況をヒアリング
- 舌・脈・腹診で東洋医学的体質を判定
- 全身調整+骨盤周囲のポイント施術:鍼灸(必要に応じて温灸・カッピング)
- セルフケア設計:睡眠・栄養・運動・入浴・禁煙/節酒・陰嚢温度管理
- 見直し:2〜4週ごとに体感と生活データをレビュー
頻度目安:週1回〜隔週。体調・スケジュールに合わせ柔軟に設計します。
今日からできるセルフケア(再現性の高い基本)
- 睡眠7時間前後:就寝・起床時刻を固定。深夜帯のスマホ/PCは控える。
- 体を冷やさない:長時間の自転車・サウナ直後の急冷・膝上PCは避ける。下着は締め付けすぎない。
- 栄養の最適化:亜鉛・セレン・ビタミンD・葉酸・良質なたんぱく質。超加工食品と過度の糖質・アルコールは控えめに。
- 週150分の有酸素+筋トレ:血流と代謝を底上げ。座りっぱなしは60分ごとに立つ。
- ストレスの出口を作る:呼吸法・入浴・散歩・趣味。週1回は“予定されたオフ”。
- 禁煙:受動喫煙も回避。
クリニック治療との併用
精液検査・ホルモン検査・泌尿器科的評価(精索静脈瘤など)の結果を踏まえ、医療×鍼灸×生活習慣の三位一体で最適化します。検査値や医師の方針を尊重し、当院は“土台作り”に徹します。
よくある質問
- 痛みはありますか?
- 極細の使い捨て鍼を使用。多くの方は“刺す痛み”より“重だるい心地よさ”を感じます。
- どれくらいで変化を感じますか?
- 睡眠・肩こり・冷えなどの体感は1〜数回で変化することも。精子の成熟サイクルは約3か月が目安です。
- 禁忌はありますか?
- 発熱時・飲酒直後・重篤な基礎疾患がある場合は施術を見合わせます。持病・服薬は事前にお知らせください。
- 費用の医療費控除は?
- 鍼灸は条件を満たすと医療費控除の対象になる場合があります。詳細は税務署・税理士へご確認ください。
まずは体質チェックから
「検査値は問題ないのに授からない」「睡眠やストレスが不安」「冷え・肩こりが強い」など、一人で悩まずご相談ください。
LINEでのご相談も可能です(町田駅近・提携駐車場あり)。
当院について
さがみ鍼灸整骨院
東京都町田市原町田4-7-12 2階/町田駅近/不妊・逆子・産後・美容鍼・よもぎ蒸し