多嚢胞卵巣症候群(PCOS)とは
多嚢胞卵巣症候群(Polycystic Ovary Syndrome, PCOS)は、卵巣に小さな卵胞が多数でき、排卵しにくくなる女性特有の内分泌疾患です。
月経不順や無排卵によって妊娠しづらくなることがあり、20〜30代の妊活世代に多い疾患です。
主な症状
- 月経不順(周期が長い・不規則)
- 排卵障害
- 基礎体温の二相性が不明瞭
- 体毛が濃くなる(多毛症)
- にきび・脂性肌
- 肥満傾向
原因
- ホルモンバランスの乱れ
男性ホルモン(アンドロゲン)が多く、排卵を促すLH(黄体形成ホルモン)が相対的に高い。 - インスリン抵抗性
血糖を下げにくく、インスリン過剰が男性ホルモン分泌を促進。 - 遺伝的要因
家族にPCOS傾向がある場合、発症しやすい。
妊娠への影響
PCOSでは排卵が起こりにくいため、自然妊娠の確率が下がります。
また、高インスリン状態やホルモンのアンバランスは、卵子の質や子宮内膜の環境にも影響します。
医療的治療法
- 排卵誘発剤(クロミフェン・レトロゾールなど)
- ホルモン療法(経口避妊薬などで周期を整える)
- インスリン感受性改善薬(メトホルミン)
- 体外受精(タイミング・人工授精が難しい場合)
生活習慣の改善ポイント
- 体重管理:体重の5〜10%減で排卵が再開する例あり
- 低GI食:血糖値の急上昇を防ぐ(玄米・野菜・たんぱく質)
- 適度な運動:週150分の有酸素運動+筋トレ
- 睡眠の質向上:ホルモンバランスの正常化
東洋医学からのアプローチ
東洋医学では、PCOSは「痰湿(たんしつ)」や「瘀血(おけつ)」、「腎虚」として捉えることが多いです。
鍼灸やよもぎ蒸しで血流と代謝を促し、自律神経を整えることで、排卵しやすい体質への改善を目指します。
- 下腹部・背部の温熱刺激で卵巣の血流改善
- ツボ刺激でホルモン分泌や自律神経を整える
- 冷えやストレスの軽減
受診の目安
- 月経が35日以上空く、または3か月以上ない
- 基礎体温が一相性で変化が乏しい
- 妊活を始めて1年以上経っても妊娠しない
まとめ
多嚢胞卵巣症候群は、生活改善と医療的サポートを組み合わせることで、妊娠の可能性を高められます。
西洋医学の治療に加え、鍼灸や温熱療法などで体質から整えることで、妊活をより前向きに進めることができます。
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