ALICE(アリス)検査|慢性子宮内膜炎の原因菌を特定し、治療につなげる
ALICE(Analysis of Infectious Chronic Endometritis)検査は、
慢性子宮内膜炎の原因となり得る病原細菌を特定するための検査です。
検出結果に基づき、主治医が適切な抗菌薬治療の要否や種類を検討し、
着床率の改善・流産率の低下を目指します。
目次
ALICE検査とは
子宮内膜から採取した検体に対し、分子生物学的手法(例:NGS/リアルタイムPCRなど)で
病原性が示唆される細菌の有無を調べる検査です。
慢性子宮内膜炎は自覚症状に乏しいことが多く、着床不全や反復流産の一因となり得るため、
原因菌の把握と治療が重要になります。
何のために行う?(目的)
- 慢性子宮内膜炎の原因菌を特定し、治療の必要性を評価
- 抗菌薬の選択や投与期間など、主治医の治療判断を助ける
- 炎症の鎮静化により、着床環境の改善・流産率の低下を目指す
ポイント:ALICEは原因菌の有無・種類を評価する検査であり、胚の質や着床のタイミングは別領域(ERA/EMMAなど)です。
どんな人に向いている?(適応)
- 良好胚移植でも着床に至らない/化学流産が続く方
- 反復流産、内膜環境の炎症が疑われる方
- 内膜ポリープや腟内フローラの乱れを指摘され、子宮内の感染評価を進めたい方
※実施の可否・タイミングは施設方針と患者様の状況で異なります。必ず主治医とご相談ください。
検査の流れとタイミング
1)周期の決め方
- ホルモン補充周期または自然(準自然)周期で、移植を想定した時期に内膜生検を行うことが一般的です。
- 具体的な採取日は施設プロトコルに従います。
2)検体採取(内膜生検)
- 外来で数分。軽い下腹部痛・出血が出ることがあります。
- 当日は入浴・性行為・激しい運動等に制限がかかる場合があります。
3)解析・治療
- 病原菌が検出された場合:主治医の判断で抗菌薬治療等を実施(種類・期間は菌種や感受性、既往により決定)。
- 治療後、必要に応じて再検(リテスト)で陰性化や炎症改善を確認してから胚移植へ。
結果の見方と主な対応
- 陰性(明らかな病原菌なし):現行計画を継続。生活習慣の最適化で環境維持。
- 陽性(原因菌あり):主治医の判断で抗菌薬治療±再検。必要に応じて腟内環境ケアや他要因の精査も。
※薬剤選択・投与は医師の指示のもとで行います。自己判断での抗菌薬使用は避けてください。
メリット・注意点
メリット
- 原因菌の特定により、ピンポイントな治療が可能に
- 炎症コントロールを通じ、着床環境の改善が期待できる
- 着床不全・反復流産の要因探索の一手になる
注意点
- 内膜生検に伴う痛み・少量出血、費用負担
- 全例で妊娠率が向上するわけではなく、効果には個人差がある
- 胚の質、子宮形態、免疫・内分泌、腟内/子宮内フローラなど、他要因の総合評価も必要
他検査との組み合わせ
状況に応じて、EMMA(子宮内マイクロバイオーム)やERA(着床能)と併用し、
感染・環境・タイミングを総合的に評価すると計画が立てやすくなります。
よくある質問
- Q. いつ受けるのが良いですか?
- 移植を想定した周期に合わせて採取します。具体的な日程は施設のプロトコルと主治医の判断に従います。
- Q. 陽性だったら必ず抗菌薬を飲みますか?
- 菌種や既往、アレルギー、妊活計画を踏まえ、医師が薬剤・期間・再検の要否を決定します。
- Q. 治療後すぐに移植してよい?
- 再検での改善確認を経て移植するケースがあります。タイミングは主治医と相談しましょう。
- Q. EMMA/ERAも同時に必要?
- 個々の状況により異なります。感染(ALICE)・環境(EMMA)・タイミング(ERA)の各観点を段階的に検討します。
当院のサポート(体調づくり)
着床は胚の質 × 子宮内環境 × 全身状態の掛け算です。
当院では、鍼灸・整体・温活(よもぎ蒸し)に加え、
睡眠・栄養・運動の生活調整で、血流・自律神経・体温リズムの最適化をサポートし、
治療計画と連動した移植周期に向けたコンディションづくりをお手伝いします。
ご相談・ご予約
さがみ鍼灸整骨院|町田
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