妊活に真面目に向き合っているのに、思うような結果につながらない。
病院にも通っている。
サプリも飲んでいる。
食事にも気をつけている。
インターネットやSNSで妊活の情報も集めている。
それでも結果が出ないと、
「もっと努力しなければいけない」
「自分の頑張りが足りないのかもしれない」
「まだ何か見落としているのではないか」
と、自分を追い込んでしまう人がいます。
真面目な人は、妊活でも一つひとつのことを丁寧に考え、できる限り正しく取り組もうとします。
ところが、その真面目さが強くなりすぎると、妊活を必要以上に複雑にしてしまうことがあります。
本人は一生懸命取り組んでいるつもりでも、調べすぎたり、完璧を求めすぎたり、結果が出ない自分を責めすぎたりすることで、心にも体にも余裕がなくなってしまうのです。
妊活に必要なのは、頑張る量を増やし続けることではありません。
今の自分に本当に必要なことを見極め、優先順位を決め、無理なく続けていくことです。
今回は、真面目な人が陥りやすい「妊活のクセ」を5つ紹介します。
真面目な人ほど妊活を難しくしてしまうことがある
真面目な人は、決められたことを守る力があります。
医師や専門家から言われたことをきちんと実践し、妊娠のために必要だと思ったことを生活に取り入れようと努力します。
本来、この真面目さは妊活において大きな強みです。
しかし、真面目な人ほど「正解」を求めすぎる傾向があります。
妊活では、学校の試験のように、これをすれば必ず正解になるという方法があるわけではありません。
年齢、体質、生活習慣、治療歴、卵巣の状態、精子の状態、子宮内環境などは、一人ひとり異なります。
そのため、誰かに良かった方法が、必ずしも自分にも合うとは限りません。
真面目な人ほど、正しい方法を探そうとして情報を集め、もっと良い方法を探し、結果が出なければ自分の努力不足だと考えてしまいます。
その結果、妊活のための行動が増え続け、肝心の睡眠や休息、食事、運動といった基本的な体づくりが後回しになることもあります。
1.情報を調べすぎて行動できなくなる
真面目な人ほど、分からないことをそのままにできません。
採卵数を増やす方法、卵子の質を高める食事、着床しやすくする生活、AMH、子宮内膜、腸内環境、子宮内フローラ、サプリ、漢方、運動、睡眠など、気になることを次々と検索します。
妊活について学ぶことは大切です。
自分の体や治療について理解することは、納得して妊活を進めるためにも必要です。
しかし、情報を集めることと、体が変わることは別の話です。
どれだけ知識が増えても、生活が変わらなければ体の状態は変わりません。
情報が多いほど正解が分からなくなる
妊活に関する情報は、発信する人の立場によって内容が異なります。
ある人は「果物を食べたほうがよい」と言い、別の人は「糖質が多いから控えたほうがよい」と言う。
ある人は「運動したほうがよい」と言い、別の人は「体を休めたほうがよい」と言う。
あるサプリが必要だと言われる一方で、別の場所では不要だと言われることもあります。
こうした正反対の情報を何度も目にすると、真面目な人ほど混乱します。
「間違ったことをしたくない」
「妊娠の可能性を下げたくない」
「もっと調べてから始めよう」
と考え、結局何も始められなくなることがあります。
調べることが妊活の目的になっていないか
情報収集をしていると、妊活に取り組んでいる感覚が得られます。
しかし、毎日検索を続けても、睡眠時間が短いまま、運動不足のまま、食生活が偏ったままでは、体づくりは進みません。
大切なのは、情報の数を増やすことではなく、今の自分に必要な行動を一つ決めることです。
例えば、
- 夜更かしを減らす
- 朝食にたんぱく質を加える
- 毎日5000歩から歩き始める
- 甘い飲み物を水やお茶に変える
- 入浴して体を休ませる
このような地味な行動を続けるほうが、情報を何時間も検索するよりも体に変化を起こします。
妊活は、知識の量を競うものではありません。
知ったことを、日常生活の中で実践できているかが大切です。
2.完璧にやろうとして続かなくなる
真面目な人は、始めるからにはきちんとやろうとします。
毎日自炊する。
毎日運動する。
甘いものは一切食べない。
夜は必ず決まった時間に寝る。
サプリは一度も忘れずに飲む。
最初から100点の生活を目指してしまいます。
しかし、仕事や家事、通院を続けながら、すべてを完璧に行うことは簡単ではありません。
一度できないだけで全部失敗だと感じてしまう
真面目な人は、少し予定が崩れただけでも強く落ち込みます。
残業で夕食が遅くなった。
疲れて運動できなかった。
外食で脂っこいものを食べた。
休日に寝すぎてしまった。
このようなことが一度あるだけで、
「またできなかった」
「自分は意志が弱い」
「こんな生活だから妊娠できない」
と、自分を責めてしまいます。
ところが、体づくりは一日で決まるものではありません。
一度外食をしたからといって、すべての努力が無駄になるわけではありません。
一日運動できなかったからといって、体が元に戻るわけでもありません。
重要なのは、その次の日にまた戻れることです。
100点を目指すより70点を続ける
妊活で必要なのは、完璧な生活ではなく、以前よりも整った生活を長く続けることです。
100点の食事を3日続けて挫折するより、70点の食事を3か月続けたほうが体は変わります。
一日に激しい運動をして数日休むより、毎日20分歩くほうが習慣になります。
夜10時に寝ることが難しいなら、まずは今より30分早く布団に入ることから始めてもよいのです。
完璧主義は、始めるときには強い力になります。
しかし、続けるときには大きな負担になることがあります。
「できなかった日があっても、また戻ればよい」
そう考えられることも、妊活を続けるために必要な力です。
3.結果が出ないとすぐに方法を変える
真面目な人ほど、自分の努力が結果につながっているかを細かく確認します。
そのため、少し続けても変化を感じられないと、今の方法に不安を感じます。
「このサプリは合っていないのではないか」
「この食事法では足りないのではないか」
「もっと効果の高い方法があるのではないか」
と考え、すぐに次の方法へ移ってしまいます。
新しい方法を試すことが目的になってしまう
サプリを次々と変える。
病院を何度も変える。
食事法を頻繁に変える。
複数の施術を短期間で試す。
新しい方法を始めると、一時的に希望を感じられます。
「今度こそ変わるかもしれない」と思えるからです。
しかし、どれも十分な期間続けていなければ、本当に自分に合っていたかどうかを判断できません。
生活習慣や体質は、数日で大きく変化するものではありません。
睡眠、食事、運動、体重、体脂肪率、筋肉量、血流、自律神経などは、毎日の積み重ねによって少しずつ変化します。
方法を変える前に生活が変わったか確認する
新しい方法へ移る前に確認したいのは、以前と比べて生活が本当に変わったかどうかです。
- 睡眠時間は増えたか
- 食事の内容は整ったか
- 歩く時間は増えたか
- 体脂肪率に変化はあるか
- 疲労感や冷えに変化はあるか
- 便通や月経の状態は変わったか
方法を変えていても、生活自体が以前と変わっていなければ、体の状態も大きくは変わりません。
必要なのは、方法を増やすことではなく、選んだ方法を日常に定着させることです。
妊活では、新しいことを始める力よりも、地味なことを続ける力のほうが大切になる場面があります。
4.数字や他人の結果と比べすぎる
妊活では、数字を目にする機会が多くあります。
AMH、採卵数、受精率、胚盤胞の数、子宮内膜の厚さ、ホルモン値、精子の運動率など、さまざまな数字によって現在の状態が示されます。
これらの数字は、治療や体の状態を判断するために必要な情報です。
しかし、数字だけを見続けると、自分の体全体を見失うことがあります。
一つの数字だけで自分の可能性を決めない
検査結果が思っていたより悪いと、真面目な人ほど深く落ち込みます。
「この数字では難しいのではないか」
「もう遅いのではないか」
「自分の体は駄目なのではないか」
と、数字を自分自身の評価のように受け止めてしまいます。
しかし、検査結果は現在の状態を示す一つの材料です。
数字だけで、その人の生活や体調、今後の変化まで完全に決まるわけではありません。
検査結果を無視する必要はありませんが、数字を見て落ち込むだけでは状況は変わりません。
今の状態を知ったうえで、これから何を見直すかを考えることが大切です。
SNSで他人の妊活と比べてしまう
SNSでは、同年代の人の妊娠報告や採卵結果、移植結果を簡単に見ることができます。
同じ年齢なのに採卵数が多い。
同じ治療なのにすぐに妊娠した。
自分より後に妊活を始めた人が先に妊娠した。
このような投稿を見ると、焦りや不安が強くなることがあります。
しかし、年齢が同じでも、これまでの生活は同じではありません。
食生活、睡眠、運動量、体脂肪率、持病、仕事の負担、治療歴、パートナーの状態など、条件は一人ひとり異なります。
見えている結果だけを比べても、本当の条件は分かりません。
妊活は、他人より早く結果を出す競争ではありません。
見るべきなのは、昨日までの自分と比べて何が変わったかです。
以前より早く眠れるようになった。
甘いものを食べる回数が減った。
歩く習慣がついた。
体脂肪率に変化が出てきた。
冷えや疲労感が軽くなった。
このような小さな変化こそが、体づくりが進んでいるサインになります。
5.妊娠のために自分を追い込みすぎる
真面目な人は、苦しくても我慢することができます。
仕事を休めない。
周囲に迷惑をかけられない。
弱音を吐いてはいけない。
自分がもっと頑張らなければいけない。
そのため、疲れていても休まず、妊活の予定をさらに増やしてしまいます。
通院、仕事、家事、食事管理、運動、情報収集、サプリの管理など、妊活を始める前よりもやることが増え続けます。
結果として、心にも体にも余裕がなくなってしまうのです。
妊活は頑張る項目を増やすことではない
妊活というと、何か特別なことを追加しなければいけないと考えがちです。
しかし、すでに毎日の生活に余裕がない人が、さらに多くのことを追加すると、睡眠や休息が削られてしまいます。
妊娠に向けた体づくりでは、新しいことを始めるだけでなく、体の負担を減らすことも必要です。
- 夜遅くまでスマートフォンを見る時間を減らす
- 予定を詰め込みすぎない
- 休日まで仕事のことを考え続けない
- 必要以上の情報収集をやめる
- 一人ですべてを抱え込まない
何かを増やすよりも、不要な負担を減らしたほうが体調が整うこともあります。
休むことに罪悪感を持たない
真面目な人は、休むことを怠けることだと考えてしまうことがあります。
しかし、休息は何もしない時間ではありません。
疲労を回復させ、体を次の行動に備えさせるための大切な時間です。
睡眠不足や強い疲労が続いている状態で、さらに努力を増やしても、体は十分に回復できません。
妊活のために頑張るのであれば、休むことも予定に入れる必要があります。
休むことは妊活を止めることではありません。
体を整えるために必要な行動の一つです。
真面目な人ほど「自分で何とかしよう」とする
真面目な人は、人に迷惑をかけたくないという気持ちが強く、自分の悩みを一人で抱え込みやすい傾向があります。
病院で分からないことがあっても聞けない。
パートナーに不安を伝えられない。
仕事の調整をお願いできない。
専門家に相談することをためらう。
その結果、自分だけで考える時間が増え、不安がさらに大きくなっていきます。
妊活は、一人で正解を探し続けるほど難しく感じるものです。
自分では気づけない生活のクセや、優先順位のずれが見つかることもあります。
誰かに相談することは、弱いことでも、努力を放棄することでもありません。
限られた時間の中で必要なことを整理するための行動です。
頑張っているのに変化がないときに見直したいこと
妊活を頑張っているのに結果につながらないと感じるときは、努力の量ではなく、努力の方向を確認する必要があります。
生活が以前と同じままになっていないか
サプリを飲んだり、施術を受けたりしていても、睡眠不足、運動不足、偏った食事が以前と同じままでは、体全体の変化は限定的になります。
妊活を始める前と比べて、自分の生活の何が変わったかを振り返ってみてください。
行動が変わっていなければ、体も大きくは変わりません。
できていないことばかり見ていないか
真面目な人は、できていないことを見つけるのが得意です。
もっと歩かなければ。
もっと食事を整えなければ。
もっと早く寝なければ。
しかし、できていないことばかりを見ていると、自分は何もできていないように感じてしまいます。
以前よりできるようになったことも確認してください。
小さな変化を認めることで、継続しやすくなります。
短期間で判断しすぎていないか
体づくりは、始めた翌日に結果が出るものではありません。
長く続いてきた生活習慣を見直すには、ある程度の時間が必要です。
数日間で変化がないからといって、すぐに失敗だと判断する必要はありません。
正しい方向に進んでいるのであれば、焦って方法を増やすより、継続することが大切です。
真面目さを自分を責めるために使わない
真面目であることは、決して悪いことではありません。
決めたことを守れる。
責任感がある。
丁寧に物事に取り組める。
努力を継続できる。
これらは、妊活を進めるうえでも大きな強みです。
ただし、その真面目さを自分を責めるために使ってはいけません。
結果が出ないのは努力が足りないからだ。
妊娠できないのは自分の生活が悪いからだ。
もっと我慢しなければいけない。
このように考え続けると、妊活はどんどん苦しくなります。
妊活は、苦しさに耐えた人から結果が出るものではありません。
今の自分の状態を知り、必要なことを整理し、無理なく続けることが大切です。
まとめ
真面目な人が陥りやすい妊活のクセは、次の5つです。
- 情報を調べすぎて行動できなくなる
- 完璧にやろうとして続かなくなる
- 結果が出ないとすぐに方法を変える
- 数字や他人の結果と比べすぎる
- 妊娠のために自分を追い込みすぎる
真面目な人ほど、妊活に対して一生懸命です。
しかし、一生懸命であることと、正しい方向に進んでいることは同じではありません。
頑張ることを増やし続ける前に、今の自分に必要なことは何かを整理してみてください。
すべてを完璧にする必要はありません。
情報を集め続ける必要もありません。
大切なのは、生活の中で続けられることを一つずつ積み重ねていくことです。
真面目な人ほど、少し肩の力を抜くことも必要です。
自分を責めながら妊活を続けるのではなく、今の体の状態を確認しながら、必要な行動を着実に続けていきましょう。
