切れないノコギリで木は切れない
ある日、森の中で一生懸命に木を切っている木こりがいました。
木こりは汗を流しながら、何度も何度もノコギリを動かしています。ところが、どれだけ力を込めても、木はなかなか切れません。
不思議に思ってよく見てみると、木こりが使っているノコギリは刃こぼれだらけでした。
そこで、あなたはこう声をかけます。
「まず、ノコギリの刃を研いでから切ってみてはいかがですか?」
すると木こりは、息を切らしながらこう答えました。
「そんな暇はない。わしは今、木を切るのに忙しいんじゃ」
そしてまた、切れないノコギリで木を切り続けました。
この話は、妊活にもそのまま当てはまります。
妊活でいうノコギリとは「身体」のこと
木を切るためには、ノコギリの切れ味が必要です。
どれだけ力を込めても、どれだけ時間をかけても、刃こぼれしたノコギリでは効率よく木を切ることはできません。
妊活でいうノコギリとは、自分自身の身体です。
受精卵だけを見ていても、妊娠は成立しません。受精卵を迎え入れ、着床し、育っていくためには、それを受け止める身体の状態がとても大切です。
つまり、妊活は「治療を受けること」だけではなく、「健康で元気な赤ちゃんを産める身体に整えていくこと」でもあります。
忙しいから整えられないというジレンマ
木こりは、ノコギリの刃を研ぐことよりも、目の前の木を切ることに必死でした。
妊活でも同じようなことが起こります。
「仕事が忙しい」
「疲れていて生活を変える余裕がない」
「病院に通っているから、それで十分だと思っている」
「今さら生活を整えても意味があるのかわからない」
そう考えて、身体を整えることが後回しになってしまうことがあります。
しかし、睡眠が乱れている。食事が偏っている。冷えを放置している。血流が悪い。疲労やストレスが抜けない。体重や筋肉量が崩れている。
このような状態のまま妊活を続けることは、切れないノコギリで木を切り続ける木こりと似ています。
高度生殖医療だけに頼りすぎていないか
高度生殖医療は、とても大切な選択肢です。
採卵、受精、培養、移植など、医療の力によって妊娠の可能性を高めることができます。
しかし、何度も高度生殖医療に臨んでも結果につながらない場合、治療だけではなく、自分自身の身体の状態にも目を向ける必要があります。
これは、医療を否定するという意味ではありません。
むしろ、医療の力をより活かすためにも、身体の土台を整えることが大切だということです。
病院でできることがあります。
そして、自分の生活の中で整えるべきこともあります。
この両方がそろってこそ、妊活は前に進みやすくなります。
頭ではわかっていても感情が受け止められない
妊活で難しいのは、正しいことを理解することだけではありません。
頭ではわかっていても、感情がついてこないことがあります。
「生活を整えた方がいい」
「身体を冷やさない方がいい」
「睡眠を取った方がいい」
「食事を見直した方がいい」
そんなことは、言われなくてもわかっている。
でも、できない。
そこに妊活の苦しさがあります。
結果が出ない焦り、不安、年齢へのプレッシャー、周囲との比較、毎月のリセット。その中で、冷静に生活を整えることは簡単ではありません。
だからこそ、妊活には「もっと頑張る」だけではなく、「頑張り方を変える」という視点が必要です。
頑張っているのに結果が出ない理由
妊活でつらいのは、頑張っているのに結果が出ないことです。
病院に通っている。検査も受けている。薬も使っている。採卵や移植にも臨んでいる。
それでも結果が出ないと、自分を責めたくなることがあります。
しかし、努力が足りないのではなく、整える順番が違っている場合があります。
一生懸命であることと、正しい方向に進んでいることは別です。
切れないノコギリで一生懸命に木を切っても、木はなかなか倒れません。
同じように、身体が疲れ切ったまま、生活が乱れたまま、血流や冷えを放置したまま妊活を続けても、身体の力を十分に発揮しにくくなります。
妊活の土台は毎日の生活にある
身体は、毎日の積み重ねでできています。
昨日食べたもの。
ここ数週間の睡眠。
慢性的な冷え。
運動不足。
ストレス。
胃腸の働き。
血流の状態。
筋肉量。
自律神経の乱れ。
これらが積み重なって、今の身体の状態をつくっています。
妊活で大切なのは、特別なことを一つだけ頑張ることではありません。
身体が本来の力を発揮できる状態に戻していくことです。
そのためには、日々の生活を見直すことが避けて通れません。
ノコギリを研ぐとは身体を整えること
妊活における「ノコギリを研ぐ」とは、身体を整えることです。
睡眠を整える。
食事を見直す。
身体を冷やさない。
血流を良くする。
適度に身体を動かす。
ストレスを溜め込みすぎない。
必要なケアを受ける。
これらはとても地味です。
派手さはありません。
すぐに結果が見えるものでもありません。
しかし、妊活において大切なのは、この地味な積み重ねです。
ノコギリを研ぐ時間は、木を切る作業から離れているように見えます。
でも、実際には木を切るために必要な準備です。
身体を整える時間も同じです。
妊活から遠回りしているのではなく、妊活を前に進めるための土台づくりなのです。
治療の前に身体は準備できているか
次の採卵に進む前に。
次の移植に進む前に。
次のステップを考える前に。
一度、自分自身に問いかけてみてください。
赤ちゃんを迎える身体の準備はできているでしょうか。
毎日、身体を消耗させる生活をしていないでしょうか。
冷えや疲労を当たり前にしていないでしょうか。
睡眠や食事を後回しにしていないでしょうか。
仕事や家事を優先しすぎて、自分の身体を整える時間を削っていないでしょうか。
妊活は、検査結果や治療スケジュールだけで進むものではありません。
その治療を受ける身体が、どのような状態にあるかも大切です。
もっと頑張る前に、まず整える
妊活で結果が出ないと、「もっと頑張らなければ」と思ってしまうことがあります。
しかし、必要なのは、さらに自分を追い込むことではないかもしれません。
まず必要なのは、身体を整えることです。
疲れ切った身体に、さらに負荷をかけ続けるのではなく、身体が回復できる状態をつくる。
冷えている身体を温める。
乱れた生活リズムを整える。
偏った食事を見直す。
血流を改善する。
自律神経を落ち着かせる。
これらは、妊活における大切な準備です。
妊活は、まず体を整えることから
切れないノコギリで木は切れません。
同じように、疲れ切った身体のままでは、妊活の力を十分に発揮しにくくなります。
妊活は、焦って前に進むことだけが正解ではありません。
一度立ち止まり、身体を整えることも大切な前進です。
忙しいからこそ、ノコギリを研ぐ。
結果を出したいからこそ、身体を整える。
健康で元気な赤ちゃんを迎えるために、まずは自分自身の身体を大切にすること。
そこから妊活の流れは少しずつ変わっていきます。
さがみ鍼灸整骨院では、妊活中の方に向けて、冷え・血流・自律神経・骨盤バランスなど、身体の土台づくりを大切にしたケアを行っています。
「治療を続けているけれど、身体の状態も見直したい」
「妊活のために何から整えればよいかわからない」
そのような方は、一度ご相談ください。
妊活は、まず体を整えることから始まります。

